毎月のお朔日参り(おついたちまいり)と参拝の方法

淀川神社

お朔日参りとは

本日は十月一日、お朔日参りの日です。

読み方は「お朔日」と書いて「おついたち」です。

毎月、月の最初に参拝する日本では古くから続くこの風習がお朔日で「朔日」は新月(ちなみに満月は十五日)現在は太陽暦を使用しているので、必ずしも新月が一日とはならないものの、毎月一日には氏神様へお参りにいき、前月を無事に過ごせた感謝と新しい月の平穏無事を祈ります。

毎日の暮らしの中で心身を蝕んでいる垢や穢れを洗い流して神様に感謝を伝え、新しい月の始まりに向けて全てを最初からやり直す、私は祖母からそんな風に教わりました。

私は家や事務所でも一日と十五日には神棚の榊を新しくして、玄関には塩を盛り、自宅では台所の三宝荒神さん、トイレの烏蒭沙摩明王(うすさまみょうおう)、この日は家族全員で手を合わせ、私は仏さんに向かって般若心経を唱えます。

もともと、私自身、こうして神仏に手を合わせることが出来た訳ではありません。

私がお参りをするようになったわけ

物心ついた時には祖母に手を惹かれてお参りをしていたという記憶はあるものの、自らすすんで感謝して手を合わせる様な子供、青年では決して無かったです。

子供が大きくなり、自分自身が病気をして、少しだけこれまでの人生を振り返る事が出来る歳になった今、ようやく感謝の意を八百万の神様に伝えることが出来るようになった、格好良くいえばそんな感じでしょうか。

正直、絶対にお朔日じゃなければ駄目だ、という事もなく、神様に手を合わせて日々の暮らしをリセットしよう、というのが本来の目的です、努めてその時期にお参りに行けば良いと思います。

気軽にという言い方もおかしいかもしれませんが、感謝の思いを伝えればそこから色々と始まる事があるのではないでしょうか。

お朔日参りの参拝の仕方

伊弉諾神宮

お朔日だからといって、特別な参拝の方法などはありません。普段どおりのお参りをするだけですね。

参拝の時間は午前中が良い

お朔日参りに限らず、神社にお参りに出かける最適な時間は午前中、特に日の出からの数時間が一番良いと言われています。なぜなら、神社にまだ人が少なくて、雑念などが無いからだと言います。

私の氏神様である神社では、お朔日の日の早朝に合わせてお参りすると、顔見知りの神職の方が丁寧にお祓いをしてくださったりするので、やっぱり朝のお参りは良いことがあるなと思ったりしています。

お朔日参りの際の服装

できれば服装はスーツなどを来て正装、黒よりは白い方が良く、貴人にでもあうつもりでの参拝が良いといわれますが、ご近所の神社になかなか正装では出かけられないなというの本当ですよね。

私は気にせずに普段着のまま参拝していますね。

厳密に言えば、特に大事な参拝の際には、前日から酒や肉など嗜好品を絶ち準備するものだともいい、その昔は一週間ほども心身を清めて参拝していたそうです。

手水舎の作法

鳥居の前では必ず一礼、鳥居をくぐって神域に入ったなら、まずは手水舎で手を清めます。濡れた手は、タオルやハンカチで拭くのではなく、自然に乾燥させるのが良いんだとか。

でも、手水舎の脇にタオルがかかっていたりもするんですよね。

また参道を歩く際には、中央は歩かない様にします。中央は神様が歩く道だからです。

手水舎の作法
一礼の後、右手に柄杓をとって、水を汲みます。

手水舎の作法
まずは左手を清めます。

手水舎の作法
柄杓を持ち替えて右手を清めます。

手水舎の作法
もう一度右手で柄杓を持って、左手に水を受けクチに水を含んで清めます。

手水舎の作法
柄杓を立てて、持ちての部分に水を流してから元に戻します。

最後にもう一度一礼して参拝に向かう、こんな流れになります。

拝殿での作法

本殿に上がっての参拝はまた違った作法がありますが、拝殿前でたったまま行う略式参拝が一般的だと思います。

多くの神社では、まずは錫を鳴らしてお賽銭(逆でも良いらしい)、そして「二礼二拍一礼」ですね。

もう少し詳しく書いて置きます。

 深いお辞儀(礼)を二回繰り返します。【二礼 】

 次に両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、拍手を二回打ちます。【二拍手】

 両手をきちんと合わせながら心を込めて祈ります。

 両手をおろし、最後にもう一度深いお辞儀(礼)をします。【一礼】

ちなみに、出雲大社と宇佐神宮は四拍手、伊勢神宮は八拍手でお参りします。

お参りを終えて境内を出る際も、境内に入る時とおなじ様に、鳥居の前で一礼を忘れてはいけません。

気軽にお参りしましょう!

私などは横着者ゆえ、なかなかここまで徹底できませんが、こういったことを知っておくのは大切なことだと思いますし、お参りを続けていれば、自然と「もっと色んなことを知りたい」、私がそうであったようにそんな風になってくると思います。

必ず○○だと、余り難しく考えるよりも、まずは毎月お参りに行くことを習慣づけること、まずはそんなところからはじめて見てはいかがでしょうか。

実際に、そんなに厳格なものじゃない、ということを神職の方から聞いて、ホッとしていたりもします。