沖縄らしい赤瓦の屋根の日本の最南端の神社、宮古島へ参拝しました。手水舎も赤瓦、狛犬はシーサー、南国情緒たっぷりな神社です。
宮古神社について
「昔、宮古島志里満の里の首里大屋子、平良が、首里へ貢納品を納めての帰路、遭難。八年後に帰国することができた。 故国の神に感謝し、波上宮の神を宮古へ勧請して祀った(1590年)。」
宮古神社の由緒にはこう記されています。
沖縄は、明治の時代になって、完全に日本に取り込まれるまでは、琉球王国と呼ばれる、独立した国家として有ったのはご存知の通りです。
気候、風土、そもそも国が違えばある意味当然のことで、日本とは違った文化が育まれ、沖縄の地では内地の神道が根付かなかったのでしょう。
神道が根付かなかったとは言え、琉球の地はとても信心深い国です。独自の信仰が生まれ、それは今の時代にも民間信仰とししっかりとて残っています。
ここでは詳しく書きませんが、ヲナリ神にノロと言った言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
そんな背景があるために、沖縄の神社というのは、極めて珍しいのです。
日本一神社の数が少ない沖縄の神社の数は10社ほど、二番目に少ない和歌山県の神社の数でも約500社ほどだと言うので、どれほど少ないかが判ると思うし、沖縄の風土を考えればそれは当然のことでしょう。
さて、その宮古島。
宮古島は、島全体がパワースポットと言われているぐらいで、祭礼などが行われる御嶽と呼ばれる神々の降り立つ場所が無数にあります。
画像は、宮古島市総合博物館の資料です。見ずらいと思いますが、赤い点がすべて御嶽だとのこと。日本の神社どころの話では無いですね。
この御嶽が内地でいう神社の代わりをしており、人々は御嶽で手を合わすというイメージです。
そんな中、宮古神社の存在は琉球と日本という国との、歴史的な関係をも伺わせる存在だというのは間違いありません。
ご利益と御祭神
宮古神社は、商売繁盛、五穀豊穣、厄除開運、などのご利益があります。近年はパワースポットとして人気も高いと言います。
御祭神は、沖縄本島の那覇若狭の波上宮から勧請した熊野三神。
伊弉冉大神(いざなみのおおかみ)
速玉男之神(はやたまおのかみ)
事解男之神(ことさかおのかみ)
沖縄の神社はこの熊野三神が多いです。琉球八社と呼ばれる古くからこの地にある八つの神社のうち、七社までが熊野三神を祀っている話は、ロマンにあふれる物語が沢山あるので、興味のある方は是非文献などを読んでいただきたいと思います。
そして、琉球王朝時代に宮古島を統治した豊見親三柱がお祀りされています。
與那覇恵源命(よなはけいげんのみこと)
目黒盛定政命(めぐろもりていせいのみこと)
仲宗根玄雅命(なかそねげんがのみこと)
御朱印
宮古島への旅で、宮古神社への初参拝の縁があった際に、流石に御朱印帳を持ってはなかったので、御朱印をいただくことは出来ず、せっかくなので最南端の神社の御朱印帳を購入しようかと思ったら、この日は宮司さんが不在でした。
御朱印は拝殿に向かって右側にある社務所にて、お守りやおみくじと共に、16:30までいただくことが出来るようですが、宮司さんが不在のこともあるので、どうしてもという際には、電話をして行く、次回の縁を待つ、みたいなことになるのでしょうか。
こちらは令和元年に友人が参拝した折にいただいた宮古神社の御朱印です。
アクセスと駐車場
沖縄県宮古島市平良西里5番地1
tel:0980-72-6137
数台ですが、一の鳥居の手前に駐車スペースがあります。やっぱり土地柄なのか、沢山の参拝客がということは無いので、じっくりとお参り出来ると思います。